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ルーフバルコニーに防水工事は必要?劣化症状や改修工事の工程を解説

ルーフバルコニーに防水工事は必要?劣化症状や改修工事の工程を解説

ルーフバルコニーの防水性能が低下すると、階下への雨漏りや建物の劣化など深刻な問題につながる可能性があります。

しかし、防水工事の種類や工法は複数あり、どれを選べばよいのか迷われている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ルーフバルコニーの劣化症状から、ウレタン防水による改修工事の実際の施工手順まで詳しく解説します。

ルーフバルコニーの防水工事を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

コラムのポイント
・ルーフバルコニーとは、階下に居室があるバルコニーのことで、ベランダとの大きな違いは屋根がないことです。
・ルーフバルコニーの新築時の防水仕様としては、アスファルト防水を施工した上に、保護コンクリートが打設される押さえコンクリート仕上げが多く採用されています。
・押さえコンクリート仕上げの劣化症状には、コンクリート面コケの生育、伸縮目地材の変形・突き上げ・ドレン廻りの廻りの亀裂発生などがあります。
・防水工事は高圧洗浄に始まり下地処理工事から防水工事までの各工程の確実な施工が成功の鍵です。

 

ルーフバルコニーとは?

ルーフバルコニーとは?

ルーフバルコニーは、下の階に部屋がある大きめのバルコニーのことです。

「ルーフ」は英語で屋根という意味で「ルーフテラス」とも呼ばれています。

一般的なバルコニーやベランダと比べると、とくに広いスペースが特徴です。

また、上に屋根がないため日当たりがとても良く、周囲は安全のために柵やフェンス、手すりなどで囲まれています。

ベランダとの違い

建物の外に張り出したスペースには、ベランダやバルコニーなどがありますが、ルーフバルコニーとベランダの大きな違いは屋根の有無です。

ベランダは2階以上に設置され、基本的に上の階の床が屋根の役割を果たします。

一方でルーフバルコニーは最上階にあるため屋根がなく、開放的な空間となっています。

ルーフバルコニーの防水は何防水?

ルーフバルコニーは人が日常的に出入りする場所のため、強度が必要です。

そのため、新築時の防水工事では、アスファルト防水を施工してから、その上に保護用のコンクリートを打ち込む方法が一般的です。

この工法は「アスファルト防水押さえコンクリート仕上げ」と呼ばれ、温度変化によるコンクリートの伸び縮みに対応できるよう、2~3メートルごとに伸縮目地を設けています。

防水層はコンクリートの下にあるため直接見れませんが、壁際の立ち上がり部分だけはアスファルト防水を露出させた仕上げにすることもあります。

定期的なメンテナンスや修繕が必要

ルーフバルコニーは屋根がないため、常に雨風にさらされ続けます。

そのため、汚れがたまりやすく傷みも早いのが特徴です。

建物を長持ちさせるためには定期的な掃除や点検・メンテナンス、必要に応じた修繕が不可欠です。

とくに排水溝の詰まりには要注意で、落ち葉やゴミが排水溝に詰まると階下への雨漏りが起こる可能性がああります。

また、柵やフェンス、手すりなどに腐食や破損がないかのチェックも欠かせません。

ルーフバルコニーは共用部分

マンションのルーフバルコニーは、専有使用部分として扱われることもありますが、建物の管理規約上は共用部分となります。

そのため、たとえ日常的に使用している所有者や居住者でも、勝手に修繕や改修工事を行うことはできません。

不具合や劣化が気になった場合は、必ず管理組合や管理会社に相談してください。

ルーフバルコニー押さえコンクリート仕上げの防水劣化症状

ルーフバルコニー押さえコンクリート仕上げの防水劣化症状

ルーフバルコニーの防水は、アスファルト防水の上に押さえコンクリート仕上げが一般的です。

この場合、防水層が押さえコンクリートの下に隠れているため、直接目視で確認はできません。

そのため、押さえコンクリート表面の状態から防水層の劣化度合いを判断します。

コンクリート面へのコケの発生

押さえコンクリートの表面は、時間の経過とともにモルタルが風化して水を含みやすくなり、次第にコケが生えてきます。

コンクリート面のひび割れ・欠け

コンクリート表面には、髪の毛のように細い亀裂から2mm程度の大きなものまで、さまざまな大きさのひび割れが発生します。

防水層は押さえコンクリートの下にあるため、これらの亀裂がすぐに漏水につながることはありませんが、防水工事を行う際には必ず補修が必要になります。

伸縮目地材の変形・突き上げ、雑草の発生

押さえコンクリートには、温度変化による伸び縮みで防水層が傷まないよう、2〜3メートルごとに伸縮目地を設けています。

しかし、時間の経過とともにこの目地材が変形したり浮き上がったりすることがあります。

また、目地材が外れた部分に雑草が生えてくることもあり、その根が防水層を突き破って雨漏りの原因となることもあるため、注意が必要です。

ドレン廻りのひび割れ、汚泥の詰まり

排水ドレンの周辺は低い位置にあるため雨水が集まりやすく、他の場所に比べて傷みが早い傾向にあります。

とくにひび割れが発生しやすい箇所なので要注意です。

また、土や落ち葉などがたまって排水ドレンが詰まると水はけが悪くなってしまうため、定期的な点検・清掃が欠かせません。

 

屋上ドレンの詰まりによるトラブルや対策について、こちらで解説しています。

参考コラム

 

防水改修診断のお問い合わせ

ルーフバルコニーの防水改修工事

ルーフバルコニーの防水改修工事

ルーフバルコニー防水工事において、多く採用されているのがウレタン防水工法です。

この工法は、液状のウレタン樹脂を何層にも塗り重ねて、防水層を形成します。

複雑な形状にも対応できるほど柔軟性が高く、配管の立ち上がり部分や入隅・出隅など、他の工法では施工が難しい箇所にも塗布できます。

工事費用も比較的手頃でありながら、十分な防水性能を発揮できる点も、多くのルーフバルコニーで選ばれている理由です。

既存の防水の上から新しくウレタン防水を施工する場合は、古い防水層と新しい防水層をしっかりとつなぎ合わせる「プライマー」選びがとても重要です。

また一般的な密着工法ではなく、通気緩衝工法を採用することをおすすめします。

この工法であれば、下地からの湿気や水分の影響を軽減でき、より長持ちする防水層に仕上がります。

 

ウレタン防水の密着工法や通気緩衝工法の違いについて、詳しくはこちらで解説しているのでぜひ参考にしてください。

参考コラム

 

私たち関防協では、豊富な経験と技術力を活かし、お客様の建物に最適な防水工法をご提案させていただきます。

ルーフバルコニーや屋上の防水について、お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。防水改修診断のお問い合わせ

 

ルーフバルコニーの防水工事の流れ

ルーフバルコニーの防水工事の流れ

防水改修工事は、下地の状態や選択する工法によって手順が異なりますが、基本的な流れは共通しています。

ここでは一般的なウレタン塗膜防水(通気緩衝工法)の手順を解説します。

高圧洗浄

防水工事で最初に行うのが、徹底的な下地処理としての高圧洗浄です。

高圧洗浄機を使って、ルーフバルコニーの表面に付着した汚れやコケなどを除去します。

汚れが残っていると防水材が正しく接着せず、期待する効果が得られないため、洗浄は防水工事の成否を左右する重要な作業です。

下地処理

次に、床面の伸縮目地材のひび割れや欠け、凸凹などを補修します。

下地処理は単なる穴埋めではなく、防水材が均一に接着できる平滑な表面仕上げが必要です。

下地の状態が悪いまま防水層を施工すると、下地との接着が不十分となり、早期劣化を招く原因となります。

プライマー塗布(下塗り)

下地の準備が整ったら、プライマーと呼ばれる下塗り材を塗布します。

プライマーは防水層の接着を左右する工程です。

刷毛やローラーを使って均一に塗り広げ、しっかりと乾燥させます。

通気緩衝シートの施工

続いて、通気緩衝シートを敷いていきます。

シートを敷設後、転圧ローラーでしっかりと押さえて密着させることが重要です。

シート同士が重ならないように5mm程度の間隔を空けて貼り付けし、その継ぎ目をジョイントテープで処理します。

脱気筒の設置

通気緩衝シートの上に脱気筒を設置します。

脱気筒は下地に含まれる水分を逃すための重要な装置です。

脱気筒は70〜80平方メートル程度に1箇所ずつ均等に設置するのがポイントです。

ウレタン防水層の施工

ウレタン防水材を2回に分けて塗布します。

ウレタン防水材を2度塗りすることで防水層に十分な厚みを持たせ、しっかりとした防水効果を発揮させます。

脱気筒やドレン廻り、パラペットの立ち上がりなど、防水の不具合が起きやすい部分はとくに注意して施工が必要です。

トップコートの施工

最後に、トップコートを施工することで、太陽の紫外線から防水層を守り、耐久性を向上させます。

防水の仕上げ面なのでより丁寧な施工が求められます。


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専門家に相談してルーフバルコニーを長持ちさせるには

専門家に相談してルーフバルコニーを長持ちさせよう

ルーフバルコニーの防水工事を成功させるためには、各工程における確実な施工と適切な材料選定が不可欠です。

私たち関防協では、防水工事における豊富な経験と専門知識を活かし、お客様のルーフバルコニーに最適な防水工事をご提案しています。

工事の調査診断から施工管理まで、確かな品質の工事を提供させていただきます。

建物の資産価値を守り、快適な生活空間を維持するために、防水工事のことならぜひ私たちにご相談ください。

専門家の目で現場を診断し、最適な防水工事の提案をさせていただきます。

関防協は、防水工事の「エキスパート集団」です。

防水工事は関防協にお任せください

工事会社を選ぶのに不安を感じる方は、ぜひ関東防水管理事業協同組合(関防協)へまずはお気軽にご相談ください。

当協同組合は、主に関東にある防水改修の会社で形成されているグループで、東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬の関東地域に限らず、山梨・静岡・長野・新潟にも支部があり、計207社の正会員がおります(2024年11月時点)。

また、年々進化し続けている防水工事についての教育活動も行なっており、適切な調査や提案ができる「防水改修調査診断員」の育成を実施しています。

「雨漏り診断をどこに依頼すれば分からない」「信頼できる施工会社の選び方が分からない」そんな方は関東防水管理事業協同組合へご相談ください。

当HPでは、防水改修調査診断員による無料診断も申し込みや、マップ上での施工店検索ができます。 少しでも防水に不安や不満を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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関東防水管理事業協同組合事務局

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建設防水業界トップシェアの田島ルーフィングが主催する、改修工事に特化した工事店ネットワーク。
日々進化する防水工法や現場のニーズに合わせた最適な対応を行うため、施工技術者の育成にも取り組んでいます。
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主な資格
建築士 コンクリート診断士 宅地建物取引士 防水改修調査員

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